カテゴリー: 学校の先生・指導者向け内容今日の単語(音声あり)

新型肺炎の病名 【COVID-19】

新型肺炎の病名 COVID-19 【英字新聞から学ぶ】

*音声は下にあります

✔ 新型コロナウイルスの感染による肺炎の名称が「COVID-19」と決定したことがWHOより発表されました。

日本経済新聞のこちらの記事によると以下の通りです

 


「新名称は英単語の「コロナウイルス」と「病気」の短縮形に、感染が発生した年の「2019年」を組み合わせた。」(日本経済新聞2020/2/12 1:47 より抜粋)


 

すなわち、coronavirous の一部からCOVI、病気=diseaseのDをとって組み合わせたものが COVID。2019年の19をたして、COVID-19。ということですね。

こちらのAPF Fact Checkによりますと、SNS上ではCOVID-19は China Outbreak Virus in December 19の略であるという投稿があったようですが、それは誤った情報だとWHOが述べています。outbreakとは病気の大流行や突然の発生を意味する単語です。

covid19

 

✔ The Japan Timesのこちらの記事から抜粋をご覧ください。(音声では、まず全文を読み上げていますので、リスニングで理解度チェックにご利用ください。音声最後には音読練習ができるようになっています。)


Near the end of its two-week quarantine, 88 more people aboard the Diamond Princess cruise ship in Yokohama tested positive for COVID-19, the health ministry said Tuesday, with 65 of them experiencing no symptoms such as fever or coughs.


 

上記には、日常的によく使う病気に関する単語があるのでそれらも本日練習しましょう。

  • symptom /símptəm/ 症状、兆候 ※症状が出る: experience という動詞はいっしょに使われることが多い。
  • fever /fíːvər/ 熱
  • cough /kɔ́(ː)f/ 咳
  • to test positive 陽性反応の結果がでる
  • the health ministry /hélθ/ /mínəstri厚生労働省(正式には Ministry of Health, Labour and Welfare です。厚生労働省のサイトでは Labor ではなく Labourと英国スペルで書かれています)

 

では、音声2分あたりの全文読み上げでリスニングによる理解度チェック、また終わりの部分で音読練習ができますので、音声でもしっかり学習なさってくださいね。

 

カテゴリー: 学校の先生・指導者向け内容今日の単語(音声あり)

前置詞 on 【英字新聞から学ぶ】 

英語の接着剤こと前置詞 【英字新聞から学ぶ】

*音声は下にあります

高木: Lisa~、聞いて聞いて~、Fear became reality なのよ~。
Lisa: 何? 何の話!? fearって… 何が起こったの!?

ってなりますよね。

Fear became reality. = 「恐れていたことが現実になったの」

って言われたら、相手はビビりまくります。 会話であれば、すぐに「何の話?」と聞いたり、それに答えたりしながら話が見えていきますから、問題はありませんね。

一方、読み物というのは、端的に内容を伝える必要があります。新聞のニュースは、小説のように、小出しにしたり、後でジャジャーンと読者を驚かせたりする書き方はしません。 つまり、どんな fearなのかを冒頭から伝えるのが自然な表現の仕方です。

本文の1文目をご覧下さい。

“Fear of possible coronavirus infections on a cruise ship carrying about 3,700 people became reality Wednesday as 10 of 31 passengers tested were confirmed to have positive results, fueling unease among officials that the number could go much higher.”

こんなにも長い文ですが、何が言いたいかと言うと Fear became reality. です。 その他の単語たちは、詳細を表すために、色々な接着剤でくっ付けられた情報なのです。

※ of については昨日のブログをご参考下さい
※ 接着剤って?

 


onのイメージ


onのイメージが 「○○の上」、と思っている方は今日で卒業しましょう。「〇〇の上」というのはそもそも日本語訳でイメージではありません。

onが表すイメージは「接触」です。何かと何かが触れ合っている状態を表します。(Something is touching something else. という感じ。)

 


on a cruise ship


船より、バスのほうが利用頻度が高い方が多いはずですので、いったんバスに話をうつします。

Get on the bus, everyone! (みんなバスに乗りましょう)

と言います。 バスの中に入るのに、inではなくonを使います。決してinが使えないわけではありません(それはまた別の回で取り上げます)が、「乗車する」という意味で使う時にはonを使うのが一般的です。

バス、飛行機、電車、新幹線、そして船など、おおぜいが乗りあう公共の乗り物は、大きな板の上に人がくっついているように解釈してください。 以下の写真のように、船であれば甲板という大きなボードの上に人がくっついています。これは、中や内側を表す in のイメージとは離れているのが一目瞭然。

 

名称未設定のデザイン (4)

同様に、バス、電車、新幹線など公共の乗り物に「乗車する」というのは(無理やり屋根をとっぱらって想像を働かせると)上の船の写真同様、人が床にくっついているとイメージできるかと思います。

名称未設定のデザイン

 

名称未設定のデザイン (1)

 

なので、今回の fear of possible coronavirous infection がどこで起こっていることかというと、on a cruise ship(onという前置詞を接着剤として使い、a cruise shipという名詞をくっつけている)という説明をさらに追加し、結果的に Fear of possible coronavirous infection on a cruise ship という長い長い塊が生まれたというわけです。

coronavirus

 

※以下はThe Japan Times 2020年2月5日の記事抜粋


Ten passengers on quarantined cruise ship test positive for coronavirus

Fear of possible coronavirus infections on a cruise ship carrying about 3,700 people became reality Wednesday as 10 of 31 passengers tested were confirmed to have positive results, fueling unease among officials that the number could go much higher.


 

くり返しになりますが、長い1文でも「単語たちが、接着剤によってくっ付けられて結果的に長くなっているだけ」と考えると長文を読むのも楽になりますよ!

 

感染された方々におかれましては、一日も早い回復をお祈りしております。